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コーヒー効果でもっときれいに コーヒー効果でもっときれいに

美容と健康に
相乗効果が期待できます。

  • 赤い実を食べたら元気になった コーヒーが、なぜ飲まれるようになったかにはいくつか説があります。一つは「ヤギ使いのカルディ」の話です。森の中で赤い実を食べたヤギがピョンピョン飛び跳ねて元気になっている様を見て、自分も試してみたというわけです。
    もう一つが13世紀頃の「イスラムの僧侶シェーク・オマール」説です。王様の逆鱗に触れて森へ逃げ込み、さまよっているうちに赤い実を発見したというもの。
    どちらも正しいかどうかはさだかではありません。ただ、当初は薬として扱われていたようです。イスラム教ではお祈りの際の眠気防止として用いられていました。
    飲料として一般的になったのは15世紀くらいからと言われています。喫茶店も15世紀にトルコにできたのが最初だそうです。いずれにしても長い期間、世界中の人たちに愛されているのがコーヒーなのです。

    赤い実を食べたら元気になった

  • コーヒーには自律神経を整える効果が

    コーヒーには自律神経を整える効果が

    今は日本の人口が減少していますが、実はコーヒーの消費量は増加しています。よりいっそう愛されるようになっていますね。
    コーヒーの効果についてお話しましょう。カフェインやポリフェノールの効果については、よくいろんな場面で語られています。でも、それだけではないのです。
    たとえば香りです。コーヒーの香りを嗅ぐと、自律神経のバランスが良いほうに変わると言われています。
    人間には自分の意志では動かせない神経があります。指を曲げるのは、自分の意志でできますよね。だけど内臓は自分の意志ではコントロールできません。これを動かすのが自律神経です。
    自律神経には2つの種類があります。交感神経と副交感神経です。覚醒させたり、興奮させたりするのは交感神経の働きです。言わばアクセルの役目です。一方、リラックスさせたり、休憩させたりするのが副交感神経の働きです。こちらはブレーキですね。
    アクセル、ブレーキのどちらも性能が高ければ、昼間はバリバリ働いて夜はぐっすり眠るというような、良いパターンの生活を送ることができます。両方の性能が悪いと昼間は眠くて、休日も疲れが取れません。今は、そういう人たちが増えているとも聞きます。
    コーヒーを飲むことで、両方の性能を高めてくれます。カフェインやポリフェノールの効果もありますが、先に述べた香り、味も含めてコーヒー全体の効果と言えるでしょう。
    同じような効果を目指すサロンのメニューがあったら、さすがに髪に対する実証DATAこそはありませんが、相乗効果は期待できるでしょうね。

  • 1日3~4杯が目安に

    1日3~4杯が目安に

    効果的な物を飲んでも、やがては体外に排出されます。排出されるまでの時間は、もちろん成分によっても変わりますが、おおむね4時間から6時間といわれています。ということは1日に3杯から4杯飲めば体に良い成分が1日中、体内を循環しているということになります。

    よく「砂糖やミルクを入れても効果は変わりませんか?」という質問をいただきますが、成分の吸収という視点では、砂糖が入っていても、ミルクが入っていても効果は変わりません。好きな飲み方で、続けられる飲み方をお勧めします。ただ、砂糖の場合はカロリーがありますけど(笑)。

    実はコーヒーを1日に3杯飲むと、30~50カロリーが減少すると言われています。交感神経の働きで体が覚醒し、体脂肪を燃焼させるからです。代謝が良くなるという状態です。カロリー的にはおすし一貫分くらいですが、1年だとその365倍ですので、計算すると体脂肪1.5kgの減少になります。

    コーヒーそのものも美容と健康に良い。でも他のものと合わせることで、その相乗効果は期待できます。

    相乗効果が期待できる、美容は間違いなく、その一つでしょうね。

Profile

岩井和也(いわいかずや)氏 UCC上島珈琲株式会社イノベーションセンター担当課長。農学博士。自らもコーヒーの魅力にはまった一人と。10月にはコーヒーの魅力を伝えるテレビ番組にも協力。